英訳 万葉撰歌-20 Selected Poems of Manyoshu-20 (15-3772)
帰り来(ケ)る 人来(キタ)れりと 言ひしかば ほとほと死にき 君かと思ひて 狭野弟上娘子(サノノオトガミオトメ) (現代語訳) 帰って来た、人が来たと言ったので、死ぬかと思いました、あなたかと思って。 People …
~ 株式会社ゼネラル・カラー・サービス 中湖康太 経済文化コラム ~
帰り来(ケ)る 人来(キタ)れりと 言ひしかば ほとほと死にき 君かと思ひて 狭野弟上娘子(サノノオトガミオトメ) (現代語訳) 帰って来た、人が来たと言ったので、死ぬかと思いました、あなたかと思って。 People …
宮人の 安眠(ヤスイ)も寝(ネ)ずて 今日今日(ケフケフ)と 待つらむものを 見えぬ君かも 狭野弟上娘子(サノノオトガミオトメ) (現代語訳) 宮人が安眠もせずに、今日か今日かと待っているだろうに、姿をお見せにならない…
味真野(アヂマノ)に 宿れる君が 帰り来(コ)む 時の迎(ムカ)へを 何時(イツ)とか待たむ 狭野弟上娘子 (サノノオトガミオトメ) (現代語訳) 味真野(現・福井県越前市)に、宿泊されるあなたが、帰って来られる時に…
ぬばたまの 夜見し君を 明くる朝(アシタ) 逢はずまにして 今そ悔(クヤ)しき 狭野弟上娘子(サノノオトガミオトメ) (現代語訳) (ぬばたまの; 夜に掛かる枕詞) 夜に見たあなたに、明くる朝逢わずじまいで、今悔やむの…
このころは 君を思ふと すべもなき 恋のみしつつ 音のみしそ泣く 狭野茅上娘子(サノノオトガミノオトメ) (現代語訳) この頃は、あなた思い、やりきれぬ恋ばかりして、声をあげて泣いています。 These days, I…
魂(タマシヒ)は 朝夕(アシタユウヘ)に 賜(タマ)ふれど 我(ア)が胸痛(ムネイタ)し 恋の繁(シゲ)きに 狭野茅上娘子(サノノオトガミノオトメ) (現代語訳) お気持ちは朝夕いつも身に感じていますが、わたしは胸が…
命あらば 逢ふこともあらむ 我が故に はだな思ひそ 命だに経ば 狭野茅上娘子(サノノオトガミノオトメ) (現代語訳) 命さえあったら逢うこともありましょう。私のためにひどく思いつめないでください。 Don’…
君が行く 道の長手(ナガテ)を繰り畳(タタ)ね 焼き滅ぼさむ 天(アメ)の火もがも 狭野茅上娘子(サノノオトガミヲトメ) (現代語訳) あなたが行く長い道のりを、手繰り寄せて畳み、焼き尽くしてくれる天の火(ひ)があっ…
反歌 ひさかたの 都を置きて 草枕 旅行く君を 何時とか待たむ (現代語訳) 久方の都をあとにして旅に出るあなたを、いつ帰られるかと待てばよいのであろうか。 Envoy How long should I wait fo…
反歌 大舟(オオフネ)の 思ひ頼(タノ)める 君故に 尽くす心は 惜しけくもなし (現代語訳) 大舟のように頼みに思うあなた故に、尽くす心は惜しくはありません。 Envoy I wouldn’t regret…