2023 地価レビュー 千葉県 鴨川5-1 商業

2023 地価レビュー
千葉県 鴨川5-1 商業  

鴨川市横渚字沼里1112番1外(地番)

東京から、車で1時間半あまり。東京近郊の観光地として注目される。
首都高速湾岸線、東京湾アクアライン、国道409号、東関東自動車道館山線/館山自動車道、、君津ICから県道92号、房総スカイライン を進むと当地に到着する。約25年前1997年12月に東京湾アクアラインが開通して、外房総鴨川の魅力が増した。ただし、鉄道だと時間がかかる。

南房総観光圏の観光都市。海岸部は南房総国定公園に指定されている。日蓮ゆかりの誕生寺・清澄寺の門前町として栄え、鴨川シーワールドや鴨川温泉郷で知られるリゾート地。

公示価格:39,400(円/m²) 前年比+0.3%

所在:鴨川市横渚字沼里1112番1外(地番) 地積118㎡

敷地利用の現況は、事務所W1(木造1階建て)。周辺は、小売店舗が立ち並ぶ駅前の商業地域。

東8.5m県道に接道。供給処理施設(水道) 下水無。JR安房鴨川駅120m(歩2分)。法令上の規制等は、近隣商業(30,300)*。 * ( )内 (建ぺい率, 容積率)

近隣地域の標準的使用は、低層店舗地。

標準的画地は、間口約15.0m、奥行約9.0m、規模118㎡程度、形状:台形。

地域的特性は、小売店舗等が見られる駅前商業地域。8.5m県道沿い。JR安房鴨川駅南西方120m

地価は微増傾向と予測・・・ 東京近郊の観光地としての利

地域要因の将来予測は、「小売店舗が連たんする駅前商業地域である。当該地域においては特別な変動要因もなく現状を維持すると思料する。地価は微増傾向と予測する」とある。東京近郊の観光地として利があるといえそうだ。

最有効使用は、標準的使用と同じく、低層店舗。

取引事例比較法による比準価格は、40,300円/㎡

収益還元法による収益価格は、25,600円/㎡

需要者の中心は市内の地元所業者及び地元の法人等

市場の特性は、「同一需給圏は、鴨川市を中心とした房総半島南部の駅前の商業地域である。需要者の中心は市内の地元所業者及び地元の法人等である。当該地域は旧市街であり、店舗の入替えも少なく、取引は少ない。また、中心となる需要者は不動産業者となる。当該地域の店舗等の入替えはなく、地価は横ばい程度で推移していくものと思料する。商業店舗の用途、規模等により取引される価格はさまざまで、中心価格帯の把握は困難である」とある。

試算価格の調整・検証及び鑑定評価額の決定の理由は、「当地域は店舗、事業所、事務所等が見られる商業地域であるが、収集した賃貸事例は、同業種、同規模の事務所・店舗等の事例が少なく、契約内容等の個別差もあり、適正な賃料水準の把握は困難で、収益価格の信頼性はやや劣る。従って本件においては市場の実態を反映した実証的な比準価格を標準とし、収益価格を関連付け、さらに市場動向に留意し、鑑定評価額を上記のとおり決定した」とある。地縁をもつ地元の商店主、事業者による店舗経営が中心であろう。首都圏観光地の利から今後、全国資本の進出も無いとはいえないだろう。

価格形成要因の変動状況については、一般的要因は「コロナ禍から持ち直しの折、鴨川市の不動産市場の需給は比較的堅調に推移している」。地域要因については「駅前商業地であり商業地として成熟域にあり、地価変動に大きな地域要因の変化はない」とある。個別的要因については「変動はない」

(参考) 収益価格算定の想定建物 還元利回り4.9%

参考までに、収益価格算定の想定建物は、店舗兼事務所S2、建築面積77.5㎡、延床面積155.0㎡。1階は店舗、2階は事務所。想定賃料1F 1,930円/㎡、2F 1,560円/㎡。

建物等の初期投資額は、32,600,000円 (算定根拠:200,000 円/㎡ × 155.00 ㎡ × (100% + 設計監理料率5.00 %)。坪当たり約70万円弱。

還元利回りは4.9%

現況は、木造一階建て(S1)だが、想定建物は、鉄骨2階建て(S2)になっている。賃料は、1Fで月額15万円弱(77.5㎡)の想定。いずれにしても収益価格は、公示価格の65%となる。公示価格水準での収益目的の取得は難しいといえる。勿論、これは一般的な傾向である。

鑑定評価書 (mlit.go.jp)

By Kota Nakako

2023/4/10

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