英訳 万葉撰歌-64 Selected Poems of Manyoshu-64 (18-4060)
粟田女王(アハタノオホキミ)の歌一首 月待ちて 家には行かむ 我(ワ)が挿(サ)せる 赤ら橘(タチバナ) 影に見えつつ 右の件の歌は、左大臣橘卿の宅に在して肆宴きこしめしし時の御歌なり。并せて奏れる歌。 (現代語訳) …
~ 株式会社ゼネラル・カラー・サービス 中湖康太 経済文化コラム ~
粟田女王(アハタノオホキミ)の歌一首 月待ちて 家には行かむ 我(ワ)が挿(サ)せる 赤ら橘(タチバナ) 影に見えつつ 右の件の歌は、左大臣橘卿の宅に在して肆宴きこしめしし時の御歌なり。并せて奏れる歌。 (現代語訳) …
河内女王(カフチノオホキミ)の歌一首 橘の 下照(シタデ)る庭に 殿(トノ)建てて 酒(サカ)みづきいます 我が大君(オオキミ)かも (現代語訳) 河内女王の歌一首 橘の実で、木の下(蔭)も輝く庭に、御殿を建てて、酒盛…
御製の歌一首 橘(タチバナ)の とをの橘 八(ヤ)つ代(ヨ)にも 我(アレ)は忘れじ この橘を 元正上皇 (ゲンショウジョウコウ) (現代語訳) 御製の(天皇がおつくりになった)歌一首 橘の、枝もたわわになった橘、…
太上天皇の御製歌一首 はだすすき 尾花逆葺(ヲバナサカフ)き 黒木(クロギ)もち 造れる室(ムロ)は 万代(ヨロヅヨ)までに 太上(元正)天皇 (現代語訳) 太上(元正)天皇の御歌一首 (はだすすき; 枕詞) 尾花…
御名部皇女(ミナベノヒメミコ)の和(コタ)へ奉(マツ)る御歌(ミウタ) 我が大君(オホキミ) まのな思ほし 皇神(スメカミ)の 継ぎて賜へる 我がなけなくに 御名部皇女 (ミナベノヒメミコ) (現代語訳) 御名部皇女…
勢能山(セノヤマ)を越ゆる時に、阿閉皇女(アヘノヒメミコ)の作らす歌 これやこの 大和(ヤマト)にしては 我(ア)が恋ふる 紀路(キヂ)にありといふ 名に負(ヲ)ふ背の山(セノヤマ) 阿閉皇女 (元明天皇) (現代語訳…
藤皇后(トウクワウゴウ)、天皇(スメラミコト)に奉(タテマツ)る御歌一首 我(ワ)が背子(セコ)と 二人見ませば いくばくか この降る雪の 嬉(ウレ)しからまし 光明皇后 (現代語訳) 光明皇后が(聖武)天皇に奉った歌…
天皇(スメラミコト)と大后(オホキサキ)と、共に大納言藤原の家に幸(イデマ)す日に、もみてる沢蘭一株(サハアラギヒトモト)を抜き取りて、内侍佐佐貴山君(ナイシササキヤマノキミ)に持たしめ、大納言藤原卿(キョウ)と陪従…
反歌一首 四(ヨ)つの舟(フネ) はや帰り来(コ)と しらか付け 朕(ワ)が裳(モ)の裾(スソ)に 斎(イハ)ひて待たむ (注) 右は、勅使を発遣し、并(アワ)せて酒を賜ふ。楽宴(ラクエン)の日月未(イマ)だ詳審(ツマヒ…
春日に神を祭りし日に、藤原太后の作りませる歌一首。 即ち入唐大使藤原朝臣清河に賜へり。 大船にま ま梶(カヂ)しじ貫(ヌ)き この我子(アゴ)を 唐国(カラクニ)へ遣(ヤ)る 斎(イハ)へ神たち 藤原大后 (光明皇后…