英訳 万葉撰歌-54 Selected Poems of Manyoshu-54 (11-2663)
ちはやぶる 神の斎垣(イカキ)も 越えぬべし 今は我(ワ)が名の 惜(ヲ)しけくもなし 作者未詳 (現代語訳) 荒々しい(ちはやぶる; 神に掛かる枕詞)神の垣根といえども越えてしまおう。こうなった今は私の名など惜しいこと…
~ 株式会社ゼネラル・カラー・サービス 中湖康太 経済文化コラム ~
ちはやぶる 神の斎垣(イカキ)も 越えぬべし 今は我(ワ)が名の 惜(ヲ)しけくもなし 作者未詳 (現代語訳) 荒々しい(ちはやぶる; 神に掛かる枕詞)神の垣根といえども越えてしまおう。こうなった今は私の名など惜しいこと…
人目守(モ)る 君がまにまに 我(ワレ)さへに 早く起きつつ 裳(モ)の裾濡(スソネ)れぬ 作者未詳 (現代語訳) 人の目を気を警戒するあなたに従って、私まで朝早く起きて、裳の裾を(涙で)濡らしたことです。 As you…
秋付(アキヅ)けば 尾花(ヲバナ)が上(ウヘ)に 置く露の 消(ケ)ぬべくも我(ア)は 思ほゆるかも 日置長枝娘子 (ヘキノナガエノヲトメ) (現代語訳) 秋になると、尾花の上に置く露のように、消えてしまいそうに私…
我が背子(セコ)を いづち行かめと さき竹の そがひに寝(ネ)しく 今し悔(クヤ)しも 作者未詳 (現代語訳) わが夫はどこにも行かないだろうと、さき竹のように背を向けて寝たことが、今こそ悔やまれる。 I used to…
我(ワ)が名はも 千名(チナ)の五百名(イホナ)に 立ちぬとも 君が名立たば 惜(ヲ)しみこそ泣け 大伴坂上大嬢 (オホトモノサカノウヘノオホヲトメ) (現代語訳) わたしの浮名は、どんなに大げさに立ってもよいですが、あ…
逢(ア)はむ夜(ヨ)は いつもあらむを なにすとか その夕(ヨヒ)逢ひて 言(コト)の繁しも 大伴坂上大嬢 (オホトモノサカノウヘノオホヲトメ) (現代語訳) お逢いする夜はいつでもありましたでしょうに、どうしてあの夜お…
大伴坂上大嬢の大伴宿祢家持(オホトモノスクネヤカモチ)に贈れる歌三首 玉ならば手にも巻かむをうつせみの世の人なれば手に巻き難し 大伴坂上大嬢 (オホトモノサカノウヘノオホヲトメ) (現代語訳) 大伴坂上大嬢が大伴宿祢家持…
剣大刀(ツルギタチ) 名の惜しけくも 我(ワレ)はなし 君に逢はずて 年の経(ヘ)ぬればが 山口女王 (ヤマグチノオホキミ) (現代語訳) (剣太刀; 名の枕詞) 名など惜しくありません。あなたにお逢いせず年がたって…
君なくは なぞ身装(ヨソ)はむ 櫛笥(クシゲ)なる 黄楊(ツゲ)の小櫛(ヲグシ)も 取らむとも思(モ)はず 播磨娘子 (ハリマノオトメ) (現代語訳) あなたがおられずして、どうしてわが身を装いましょう。櫛箱(クシ…
石川大夫(イシカワノマヘツキミ)の任(マケ)を遷(ウツ)されて京に上(ノボ)りし時に、播磨(ハリマ)の娘子(オトメ)の贈る歌二首 絶等寸(タユラキ)の 山の尾(ヲ)の上(ウヘ)の 桜花 咲かむ春へは 君し偲(シノ)はむ…