英訳 万葉撰歌-58 Selected Poems of Manyoshu-58 (8-1658)
藤皇后(トウクワウゴウ)、天皇(スメラミコト)に奉(タテマツ)る御歌一首 我(ワ)が背子(セコ)と 二人見ませば いくばくか この降る雪の 嬉(ウレ)しからまし 光明皇后 (現代語訳) 光明皇后が(聖武)天皇に奉った歌…
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藤皇后(トウクワウゴウ)、天皇(スメラミコト)に奉(タテマツ)る御歌一首 我(ワ)が背子(セコ)と 二人見ませば いくばくか この降る雪の 嬉(ウレ)しからまし 光明皇后 (現代語訳) 光明皇后が(聖武)天皇に奉った歌…
天皇(スメラミコト)と大后(オホキサキ)と、共に大納言藤原の家に幸(イデマ)す日に、もみてる沢蘭一株(サハアラギヒトモト)を抜き取りて、内侍佐佐貴山君(ナイシササキヤマノキミ)に持たしめ、大納言藤原卿(キョウ)と陪従…
反歌一首 四(ヨ)つの舟(フネ) はや帰り来(コ)と しらか付け 朕(ワ)が裳(モ)の裾(スソ)に 斎(イハ)ひて待たむ (注) 右は、勅使を発遣し、并(アワ)せて酒を賜ふ。楽宴(ラクエン)の日月未(イマ)だ詳審(ツマヒ…
春日に神を祭りし日に、藤原太后の作りませる歌一首。 即ち入唐大使藤原朝臣清河に賜へり。 大船にま ま梶(カヂ)しじ貫(ヌ)き この我子(アゴ)を 唐国(カラクニ)へ遣(ヤ)る 斎(イハ)へ神たち 藤原大后 (光明皇后…
ちはやぶる 神の斎垣(イカキ)も 越えぬべし 今は我(ワ)が名の 惜(ヲ)しけくもなし 作者未詳 (現代語訳) 荒々しい(ちはやぶる; 神に掛かる枕詞)神の垣根といえども越えてしまおう。こうなった今は私の名など惜しいこと…
人目守(モ)る 君がまにまに 我(ワレ)さへに 早く起きつつ 裳(モ)の裾濡(スソネ)れぬ 作者未詳 (現代語訳) 人の目を気を警戒するあなたに従って、私まで朝早く起きて、裳の裾を(涙で)濡らしたことです。 As you…
秋付(アキヅ)けば 尾花(ヲバナ)が上(ウヘ)に 置く露の 消(ケ)ぬべくも我(ア)は 思ほゆるかも 日置長枝娘子 (ヘキノナガエノヲトメ) (現代語訳) 秋になると、尾花の上に置く露のように、消えてしまいそうに私…
我が背子(セコ)を いづち行かめと さき竹の そがひに寝(ネ)しく 今し悔(クヤ)しも 作者未詳 (現代語訳) わが夫はどこにも行かないだろうと、さき竹のように背を向けて寝たことが、今こそ悔やまれる。 I used to…
我(ワ)が名はも 千名(チナ)の五百名(イホナ)に 立ちぬとも 君が名立たば 惜(ヲ)しみこそ泣け 大伴坂上大嬢 (オホトモノサカノウヘノオホヲトメ) (現代語訳) わたしの浮名は、どんなに大げさに立ってもよいですが、あ…
逢(ア)はむ夜(ヨ)は いつもあらむを なにすとか その夕(ヨヒ)逢ひて 言(コト)の繁しも 大伴坂上大嬢 (オホトモノサカノウヘノオホヲトメ) (現代語訳) お逢いする夜はいつでもありましたでしょうに、どうしてあの夜お…